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自分専用の窯を実現「ミニ陶芸窯」

 七輪陶芸では作品を囲う金属製品から蒸発する不純物のために作品の表面がざらついてしまいました。なんとか金属製品で周りを覆うことなく焼成ができないか? ここでまた目についたのが、吉田 明さん(もうほとんど師匠です)の本でした。この本では燃焼室を持つミニ窯の作り方が掲載されていましたが、そのミニ窯はペーパーキルンという方法で素焼き以上の温度で焼いておく必要があると明記されていました。

 都会(といっても千葉ですが…)で、ミニ窯を焼けるほどの広さの空き地、廃材、直火が許されるような場所はなかなか見つからず、この方法は実現できそうにありません。そこで考えたのが、燃焼室にはこれまでどおり七輪を使い、作品を焼く「焼成室」だけをミニ窯にする方法です。この場合ミニ窯の素焼きは七輪の上で行うことができるため、我が家でも可能になります。


ミニ陶芸窯の材料

道具土 16Kg〜20Kg 補強用の太めの針金

ミニ陶芸窯での焼成に必要な道具

七輪 炭 2Kg〜4Kg 火ばさみ
ヘヤードライヤー 軍手2組(2重にして使います) 消化用水とバケツ

 

ミニ窯編(七輪窯3号)

作り方  
道具土(より土とも呼ばれます)を16Kg用意します。道具土は東急ハンズで2Kgあたり650円でした。また陶芸ドットコムさんでは、20Kgで2,000円でした。
七輪を燃焼室として利用するため、このミニ窯ではひも作りで筒を作ります。炭入れのための穴をあける部分には補強をしておきます。壁厚はいずれも3cmを目安としました。
筒の内側には棚板(7で穴を空けているパーツ)を保持する支持を突出させます。パーツを後から取り付ける場合には、強度をもたせるために必ず粘土の表面に傷をつけてドベを塗るようにします。
焼成室の高さまで粘土をつみます。上部を絞りすぎると口径の大きな皿を入れることができなくなってしまいます。注意しましょう。(>_<)ヽ
捨て間を作り、この上に煙突を作ります。煙突があると上昇気流ができて排気しやすくなるため、自然吸気効率が高まり、窯内部温度を上昇させることができます。
ミニ窯のボディ(右)、棚板(左手前)、捨て間および煙突(左奥)です。捨て間の前にあるのは焼成が完了したあとの徐冷中に使用する煙突のふたです。また、8で巻く針金の溝をつけておきます。だいたい5cm〜8cmくらいの間隔になるようにしておくと良いようです。
棚板は1日乾燥させてから、燃焼室と焼成室をつなぐための穴を果物の芯くりぬき器であけます。この棚板は2回目の作品を本焼き中に3つに割れてしまいました。しかし破断面を湿らせてから白鍋土のドベを塗り、外周を針金でギュッと締め付けて乾燥させ、穴には透明釉を塗って3度目の本焼きに使用したところ、復元に成功しただけでなく針金をとっても割れず、かえって丈夫になりました。これは窯の補修にも応用できるゾ!
七輪の炭に点火してまずミニ窯を素焼きしてから補強のための針金も巻いて、作品を焼成しました。ドライヤーで強制送風した結果、楽透明釉(溶融温度800度〜1000度)が溶けたので、そこそこの温度までは上昇できるようです。ただし七輪にはかなりのダメージがでましたので、道具土で内面を補修しました。
皿1枚とぐい飲み1個が上々のできでした。これまでの他の作品はこちらでみれます。
次は基礎4号釉(溶融温度1250度)で焼成してみよっと。(後日談→煙突から炎が勢いよくでていたにも関わらずなかなか温度が上昇しませんでした。どうも煙突から炎がでるということとは窯の内部は還元気味になっており、そのせいで温度が上昇しなかったようです。温度を上昇させるには、完全燃焼の中性炎が良いようです。そうとわかったら、再チャレンジだぁ。)
     

 

オイル缶編(七輪窯2号)

 一応、ミニ窯に至る前の七輪窯2号も紹介しておきます。七輪の上に網を置き、その上に作品と、作品の周りを保温するために2つの缶で覆っています。内側の缶は100円ショップで購入したもので、外側の缶はガソリンスタンドでもらった20リットルのオイル缶を使っています。

作り方  
10 100円ショップでブリキ缶を購入し、底を缶切りで2/3ほどあけておき伏せて置いています。
11 ブリキ缶の上に、ガソリンスタンドで分けてもらった20リットルのオイル缶を伏せて置きます。オイル缶の底(写真では上部になる部分)は、換気口をあけておきます。(穴が小さい場合、燃焼しきれなかったガスがたまり、ボンッという音をたてて小さな爆発をおこす恐れがあります。気を付けましょう!)
12 1時間30分の炒りの後、炭を追加しながら自然吸気で徐々に温度を上昇させ、1時間後にはドライヤーで10分間の強制換気を行いました。できは写真のとおりです。釉は部分的に残っていますが、七輪の中に入れて焼成したときのような、不純物による表面のざらつきは付着しませんでした。

※1 【お勧めの本】

右で紹介している本を
さらにバージョンアップ
電子レンジでチンして
陶芸を速攻します。
七輪陶芸といえば、
まずはこの本から
入門した
ものですが、
新品は無くなった?
専用の陶芸窯を自作して
しまうという本です。
着眼点が素晴らしい。
陶芸に欠かせない、
釉薬の調合に関する
レシピ本です。

 


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