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トロ〜リとした食感が不思議な「フルーチェ」

未完成のため、暫定公開版(β版)です。
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 フルーチェってどうやってつくるんだろ、、。やっぱり誰しも不思議に思う食べ物です。とろんとしているけれど、あれは体に良くないのでは? と考えるのが「ふつう」ではないでしょうか。フルーチェが固まるのは、ペクチンという物質が牛乳に含まれているカルシウムとゲル化するためですが、このペクチンはみかんの皮に多く含まれる物質です。

 ということで、みかんの皮と酸があればフルーチェができるようですので、やってみましょう。
 みかんの皮からペクチンを取り出す方法としては、工業的には塩酸を利用するようですが、アルカリで中和する技術が高度で、家庭で行うには危険を伴います。そこで、食べることができる酸として、弱酸性のクエン酸を加えることにして、ペクチンをとりだします。


フルーチェ300ccを作る基本的な材料

クエン酸(薬局で購入できます) 2g 水 100cc みかん 1.5個 牛乳 200cc 砂糖 大さじ2

 


作り方

作り方  
【クエン酸の準備】

 クエン酸に水を加え、十分に溶かしておきます。このサイトはどちらかと言えば料理というよりも、化学実験をしている色合いが濃いのですが、今回はまさに化学実験です。

【みかんの皮のセルロースをクエン酸で加水分解】

 みかんの外皮を剥き、房毎にバラバラにして、クエン酸の汁に浸します。これを50度の湯煎であたため、20分〜30分間、ゆっくりと混ぜます。強く混ぜるとみかんの房がばらけてしまいます。

【ペクチンの溶出】

 ペクチンが溶けだし、クエン酸の汁が濁ってきます。

 みかんをとりだします。
【溶けきっていないセルロースを濾過】

 クエン酸の汁を漉して、余分なカスを取り除きます。

 

【みかんに残ったセルロースを洗浄】

 みかんは十分な水に2回ほど浸し、みかんに付着しているカスを洗い流しておきます。

【ペクチンと牛乳のカルシウムによるゲル化】

 冷たい牛乳にクエン酸の汁を注ぎ、十分に混ぜ合わせます。とろみが少し弱いながらも、とろっとしてきます。

 ぶつ切りにしたみかんや、その他お好みのフルーツを加えます。
【できあがり】

 フルーチェのできあがりです。

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ここでの「こつ」

※1 【みかんの缶詰
 
実はこの方法、みかんの缶詰を作るときの工程なんです。みかんの缶詰作りでは、塩酸や水酸化ナトリウムなど、危険な薬剤を使うようですが、そんなことを家庭で実行するわけに行きませんので、クエン酸を使っているのです。
 というわけで、皮が剥けたみかんはシロップ漬けにすれば、みかんの缶詰にできます。シロップは45%糖度のものを用意し、できあがりが16%糖度になるようにするようです。みかんの糖度は9%ですので、それぞれの分量を計算しますね。

参考文献

 ・アルケミスト会のホームページさんの缶詰ミカンについて

 


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