ゆばの頁へ  最初の頁へ戻る  きな粉の頁へ

ネバネバがおいしさの秘訣「納豆」

 納豆のネバネバにはうま味の成分であるアミノ酸がいっぱいです。納豆の原料である大豆にはコレステロールを分解する能力が高いレシチンという不飽和脂肪酸を多く含み、納豆になるとナットウキナーゼという酵素ができて、血液をさらさらにする効果があります。まだまだ良いことずくめの納豆ですが、くわしい納豆の効用※1は本文で紹介することにして、納豆増殖計画を実行してみよう。


市販の納豆約4〜5パック相当(230g)の基本的な材料

大豆 100g 納豆 5,6粒 ※2
熱湯 20cc 空気を含みやすいようにできるだけ大きな保温水筒

Let’s start!

作り方  
【大豆を水に浸す】

 大豆をきれいに洗い、大豆の3倍の量の水(たっぷりあれば良い)に浸して一晩おいておきます。

【大豆をゆでる】

 はがれた大豆の皮が蒸気口を塞いでしまわないように、圧力鍋の1/3以下の量になるように小分けし、落とし蓋をします。水は大豆に対してひたひたよりもちょっと多めにして、加熱します。大豆の皮が浮いてきたら、取り除きます。
 沸騰すると、灰汁がでてきますので、取り除き、その後圧力鍋の蓋をして煮ます。
 煮る時間は、沸騰後15分/蒸らし20分です。圧力鍋が無いときは、ふつうの鍋で4〜5時間程度煮ます。

発酵器の準備※3】

 ゆでている最中にこの3と次の4をやっておき、準備を完了します。
 広口瓶の水筒の内部を、
加温を兼ねて熱湯で洗っておきます
 次に45度の湯500ccを用意してポリ袋にいれてぴっちりとふたをしてから水筒にセットします。
 納豆を入れるポリ袋がこの湯の袋に直接触れないようにするため、湯の入ったポリ袋の上に小さなタオルを置いておきます。

【納豆菌の準備】

 大豆がゆであがる直前に、市販の納豆を5〜6粒取り出して20ccほどの少量の湯で納豆を洗い、納豆菌をとりだします。
 納豆菌はしぶとい※4ので湯をかけても死滅しませんが、納豆菌以外の雑菌は湯で滅菌することができます。

【大豆に納豆菌を植え付ける】

 煮上がった大豆の水分をザルなどで切り、大豆が熱いうちに、4で作った納豆菌のついた湯をふりかけ、まんべんなく混ぜ合わせます。ここで 「大豆が熱いうちに」 納豆菌を振りかけるのは、納豆菌は熱くても死なないばかりか、むしろヒートショックといって熱くなると発芽する性質があるためです。
 納豆菌を振りかけ終えたら、
余計な水分はザルで切っておきます。余分な水分があるとうまく発酵しません。

【発酵器への仕込み】

 納豆菌のついた大豆をポリ袋に入れ、なるべく多くの空気を含ませた状態のま※5、保温用の水筒にセットします。
 水筒からはみだした余分なポリ袋は空気が流入するときにじゃまになるので切り取っておきます。
ポリ袋は空気が入りやすいように口があいたままの状態になるようにします。

 熱を反射するようにアルミホイルでふたをして、箸で空気穴をあけます。
【発酵】

 アルミホイルの上から、断熱の為に2重3重に折り畳んだタオルで覆っておきます。この状態で24時間程度(40時間を越えるとアンモニア臭が強くなってきます)発酵させます。24時間〜30時間後に試食してみて納豆特有のネバネバができていたら、発酵を停止させるために、水筒から取り出して冷蔵庫に入れて1日くらい後発酵を行います
 ネバネバがゆるく水っぽい感じがしたら、もうしばらく発酵を継続させてみましょう。

【食べ方、まで口だすななんて言われそうだけど… ヽ(^。^)丿 】

 納豆の食べ方にもいろいろあるようですが、納豆のネバネバを思いっきり引き出して食べる方法をご紹介します。
 1.納豆はまず、納豆だけでグリグリ混ぜ合わせて(2分〜3分)、ネバネバを十分に引き出すと共に、納豆に空気を十分に含ませます。
 2.それから醤油をちょこっとずつ加えて混ぜていき、
 3.最後にからしを混ぜ込めばできあがりです。
 ネバネバを最大限に引き出してかつ、空気をたくさん含んだ納豆を一度食べてみて下さい。納豆に対する思いが変わるかも…。

 
グーグルの広告です。ご覧下さい。      

ここでの「こつ」

※1 【納豆の効用
 納豆のネバネバは細胞の保水性を保ち、老化の進行の抑制する働きがあるムチンという成分が含まれています。他にも視力の低下を防ぐビタミンB1、貧血を予防するビタミンB6、骨の生成に必要なビタミンK2などを含む健康食品です。
 ビタミンK2は、加熱によっても壊れないので、30秒〜1分程度の天ぷらにしたりしてもいいそうです。
 ただし血液サラサラ効果のあるナットウキナーゼという酵素は、タンパク質で出来ているため、加熱に弱く、80度の温度でも効果が消滅しますので、注意が必要です。

※2 【納豆 5,6粒
 冷凍納豆でも作れます。発酵食品に使う菌類には 乳酸菌、納豆菌、こうじ菌、酵母菌などがあります。このなかでも乳酸菌はかなりしぶとい菌で、冷凍しても単に冬眠するだけで、解凍すればそのまま復活させることができます。
ですので、冷凍納豆も普通の納豆と同じように利用することができます。

※3 【灰汁がでてきますので、取り除き
 前日から水でふやかした大豆は、その水のまま火にかけます。このとき圧力はかけないのがポイントです。沸騰すると、大豆からたくさんの泡がたってきます。圧力がかかっていると、この泡のせいでふきこぼれがおきるのです。この泡(灰汁)を3分〜5分ほど、ていねいにとっていると、新たな灰汁はでてこなくなります。そうなってから圧力鍋に蓋をして、圧力をかけるようにすると、大豆のゆで汁が吹きこぼれることを、かなり減少させることができます。


※4 【
発酵器の準備
 今回使用した発酵器の構造を右に示しておきます。発酵器には1.2リットルの保温水筒を使っています。ただし、納豆の発酵には新鮮な空気が必要なため、水筒の中栓に工夫を凝らしました。ふたは、熱反射を目的としたアルミホイルのふたと、断熱を目的として2重3重に折り畳んだタオルのふたの二重構造です。またアルミホイルには新鮮な空気が入るように箸で空気穴を空けておきました。この発酵器は、発酵初期には湯の熱で発酵が進み、発酵後期には納豆菌の繁殖によって発生する熱によって発酵が進むというしくみです。

※5 【納豆菌はしぶとい
 通常、雑菌を殺菌するには熱湯が使われることが多いのですが、納豆菌は100℃の熱湯の中でも容易には死滅しません。
 2003年9月24日に放送されたNHKのためしてガッテンでは、100℃5分間の加熱実験をして、死滅しないことを報告していました。これは、納豆菌が「胞子」の形で生き延びるためです。
 また、40℃の高温高湿度の条件を与えてやると、30分に1回の割合で細胞分裂していくため、1個の納豆菌でも24時間後には、2の48乗回の分裂で軽く100兆個以上に増えるのです。

空気を含ませた状態のまま
 納豆は好気性細菌に分類され、酸素が多い環境を好みます。納豆を作るときには、温度40度前後、湿度はできるだけ高めにして、空気にふれるようにしてやるほうがいいのです。その点稲わらなどは保温性・保湿性ともに良く、通気性もあることから、納豆菌が繁殖するためには、最適な条件なわけです。

※7 【冷蔵庫に入れて1日くらい後発酵を行います
 納豆のできたてはアンモニア臭が強いものです。このため、冷蔵庫に入れて納豆菌の活動を抑止させ、アンモニア臭が放散するのを待って食べることにします。できれば2日くらいは待つ方がいいでしょう。

※8 【はじめはうまくできたのに、最近失敗が続くという方へ】
 チェック項目を並べてみます。

項番 チェック項目 チェック欄 説明
@ 発酵温度は下がっていませんか。 納豆は多少の高温には耐えますが、低温では発酵しません。特に30度を切るようだとまず発酵は期待できません。温度が低くなるようなら、お湯の温度を55度〜60度くらいにしてみてください。
A 少量仕込みをやろうとしていませんか。 作り置きによる腐敗を心配するあまり、少量仕込みをやろうとしていませんか。少量仕込みは温度が下がりやすいので注意が必要です。
B 余計な水分を含ませたままではありませんか。 余計な水分を含んだまま発酵させていませんか。余計な水分は発酵を阻害します。水切りは念入りに行ってください。特に納豆の表面だけに菌糸がはり、内部まで菌糸が入っていないような場合は、水切りの不足が考えられます。納豆の表面の水分を不足させ、納豆の菌糸が水を求めて、納豆の内部まで菌糸を生やすようにさせる必要があります。
C 酸素が不足していませんか。 納豆は大量の酸素を必要としますので、呼吸できるようにしてやらないと途中で酸素不足に陥り、発酵速度が減退します。酸素を取り入れる工夫をしてください。
D 途中で過度に混ぜ合わせていませんか。 納豆の発酵中に混ぜているようですが、こういった菌類はコロニー(一種の集団)を形成して発酵を爆発的にすすめていきます。このコロニーを守るためにも途中で混ぜるのは控えた方がよろしいかと思います。
E ヒートショックは与えていますか。 納豆菌はこのヒートショックで納豆菌そのものは死滅しますが、胞子を目覚めさせ、この胞子を発芽させることで納豆にしていくものです。
F 発酵は十分に進んでいますか。 納豆が十分に発酵すると、アンモニア臭がしてきます。実際に食べるときにはこのアンモニア臭をとばしてから翌日以降に食べるくらいのものが糸のひき具合も良かったりします。発酵が不十分だと、一見きっちりと発酵していたように見えても、実際に食べるときに納豆というよりも、大豆だったりします。発酵時間は発酵器が維持できる発酵温度に大きく左右されますので、適宜調整が必要です。

※9 【警告】
 注意喚起です。手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。

 


ゆばの頁へ  最初の頁へ戻る  きな粉の頁へ