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卵つなぎの無かん水「ラーメンの切麺」

 ラーメンの発祥地、中国北方にある鹹湖(かんこ)の水で作った麺は弾力性があり、滑らかだったという。これは鹹湖の水がアルカリ性を帯びていたためであり、中国の南部地方で同じような麺を作るためにはアルカリ性のかん水を添加する必要があった。生協などをやっているとよく聞く「たまご麺」、「たまごつなぎ」は、たまごを加えることでかん水の働きが持つ弾力性と滑らかさを代用させているらしい。ホントかな!?、ということで無かん水によるたまご麺を作ってみました。

 でき映えを家族の感想をもとに判断してもらうことにすると、「おいしいよ(子供)」 「おいしい だけど…ラーメンじゃないみたい(家内)」 ということでした。どうも、麺が太かったことと、麺の太さがまちまちだったという点が大きな減点になったようです。また、製麺時に手もみをしなかったので麺に縮れがなかったことも減点の一要因になったと思われます。しかしたまごを加えたおかげなのかどうか、細い麺も切れることなくゆであげることができましたし、まぁ大目にみてよ、というところでしょうか!? ただ、今回よりも麺を細く作りながら、均一の太さに切ることは結構難しそうです。


5人前の切麺(チェンミェン)※1 の基本的な材料

強力粉 300g 薄力粉 100g
塩 8g たまご 2個
水※(たまご 2個込みで) 160cc  
※参考情報
  ・小麦粉を調合するレシピはこちら
  ・塩を手作りするレシピはこちら

※水はたまごが2個で100ccくらいになるので、実質60ccくらいになるでしょうか
※炭酸カリウムの飽和水溶液を加える場合は15cc入れ、その分水は減らします


 

Let’s start!

作り方  
   たまごと水を混ぜ合わせ塩※2を溶かしたものを、強力粉と薄力粉を混合させた粉(以下、小麦粉※3と呼びます)に入れます。この小麦粉はうどんよりもグルテンが多い混合比率になっています。
【小麦粉をこねる】

 小麦粉はスプーンで切るようにまぜます。小麦粉と水が均一にまざると、ぼそぼその状態になります。

 ぼそぼその状態になったら、拳に体重をのせて押さえつけながら、小麦粉を塊にしていきます。こねる必要はありませんが、細かい小麦粉のかすを包み込みながら押さえていくと無駄がでません。
 ある程度小麦粉が塊になったら、ポリ袋に包み込み、新聞紙の上から足で踏みます。
 何回か踏んで塊が平べったく広がったら、たたみ込んでまた踏むというようにして、全体がしっとりとするまで(10分から15分の間)繰り返します。
熟成させる※4

 布団の中で寝させます。季節によって夏は30分以上、冬は2時間以上を目安にしてください。
 伸ばし作業に入る前に、できるだけ大きな鍋にたっぷりの湯を沸かし始めておきます。

【伸ばす】

 ちょっと踏んでから、棒状にのばしたものをひらべったく広げてから、伸ばし棒を使って、さらに伸ばします。力づくで延ばすと目にみえない部分でグルテンのつながりがちぎれてしまいます。ほどほどにネ。
 ある程度広がったら、伸ばし棒に巻き付けながら
厚さ1〜2mm弱を目安に伸ばします。通常見慣れている麺はゆでて太くなったものです。しっかり伸ばさないと、ラーメンにならずに、うどんになってしまいます。

【たたんで切る】

 伸ばし終わったら切ったときに麺の切り口がくっついてしまわないように、強力粉を表面にふりかけながら、折り目をずらしながら階段状に屏風折りして、2mmくらいのピッチで切ります。
 切った麺は分量外の薄力粉の上でバラバラにほぐし、麺の切り口どうしがくっつかないようにしておきます。このあと
ちぢみを出したいときにはよく揉みます。

【ゆでる】

 湯が沸騰したら、まな板に残ったカスの小麦粉を湯に入れておきます。こうすれば、ゆでている最中に麺が溶けて痛みません。その後ぱらぱらと、麺を湯に入れます。再び沸騰し、麺が浮いてくるまで混ぜないようにしてください。ゆで時間は麺の太さにもよりますが、2〜3分が目安なので途中で1本を引き上げて粉っぽさがないか確認してザルで水を切ります。

【できあがり】

 ラーメンのスープ※5は市販のものを使い、刻んだネギと手製のベーコンを添えてみました。

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ここでの「こつ」

※1 【切麺(チェンミェン)】
 うどんのように
屏風状に折り畳んで切る麺を切麺(チェンミェン)と呼びます。中国ではこの切麺が主力のようです。日本の「ラーメン」の名前の起源となった拉麺(ラァミェン)は、麺を振り回すなどして伸ばして作るものを指します。切麺と拉麺との相違点は製法だけでなく粉の成分も異なります。拉麺の粉は伸びやすいように強力粉の分量を控えめにするか、薄力粉だけで作り、水も若干多くします。共通していることは、細い麺でもゆでている最中にブツブツと切れてしまわないように、かん水を添加することであり、かん水を加えることで伸びを増すとともに弾力性と滑らかさを併せ持つことができます。かん水が入手できなければ、薬局で市販している炭酸カリウムや重曹を水にとかした飽和溶液を用いることができますし、このレシピのように卵麺にする方法もあります。

※2 【塩】
 塩分はグルテンの形成に深く関わっています。塩を加えることでグルテンの形成を抑えることができます。 塩を加えないと小麦粉の中に含まれるグルテンの成分だけが過度に結合してしまい、グルテンの拘束から自由になったでんぷん質が分離します。 分離したでんぷん質は湯に溶けだすため麺の表面がぐちょぐちょになってしまいます。

※3 【小麦粉】
 粉は、強力粉3に対して薄力粉1の割合(300g:100g)で混ぜます。保存状態の良くない粉や、古い粉を使うとゆでるときに麺が切れてしまいます。できるだけ新しい粉を使うようにした方がよいでしょう。余った粉は、すぐに使わないようであれば冷凍しておくことをお勧めします。 在外邦人の方向けに、小麦粉の種類についてこちらで詳しく説明しています。

※4 【熟成させる】
 麺を打ってからすぐに延ばそうとすると小麦粉のかたまり君と格闘することになります。まず、伸びません。次に分量の水では足りません。かといってここで水の分量を増やすと、屏風折りして切っている最中に、切った断面どうしがくっつき合い、ゆでるときにかたまりになってしまいます。どっちにしてもラーメンの麺じゃなくてだんごになってしまいます。

※5 【ラーメンのスープ】
 原材料は豚骨2本、鳥のガラ(脚)6本、これにショウガや長ネギを加えて、5時間煮込んで作ります。またこのラーメンスープの作り方は
こちらです。

【参考文献】 にっぽんラーメン物語 駸々堂出版 小菅桂子著

 
 

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