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アルコールストーブ 第4世代向け「火力調整金具」

 アルコールストーブのメリットは、小型、軽量、構造が単純で故障が少ない。一方デメリットは、火力調整が難しく中火 弱火が苦手、燃料費が比較的割高。そんな感じでしょうか。

 このようなデメリットの1つとして数えられている火力調整の課題を解決するのが、当サイトの第4世代アルコールストーブであり、その重要なパーツの位置づけにあるのが、ここでご紹介する火力調整金具です。

 金具としては、いろいろなバリエーションを作ることが可能ですが、ここでは極強火を強火に落とすパーツと、中火、弱火に落とすパーツの作り方をご紹介します。


 

 

Let’s Go!

説明 画像
【強火パーツの製作】
 火力調整パーツは、できればアルコールストーブ本体と同じタイプの飲み口を利用するのが好ましいので、モンスターエナジー缶でご紹介します。

 モンスターエナジー缶のプルトップを固定する円形パーツの中心がほぼ、缶の中心と一致していることを利用し、中心部分を押しピンなどで仮押しして凹みを作り、場所を確定します。
【円形にカット】

 先に求めたアルミ缶の中心点を使い、直径40mmの円形にカットします。
 工具の紹介ページでおすすめしている「OLFA コンパスカッター57B」を使えばきれいな円形にカットできますが、普通のカッターで切れないわけではありません。いずれにしても、地道にキズをつけながら、100回転程度させる根気をもって作業します。
【こじ開け】

 カッターでキズをつけながら100回転程度を終えるころ、部分的に「貫通穴」が現れ始めます。これが3箇所以上になる頃には、全周に渡って、均一なキズがついています。そこで、この「貫通穴」の内側ギリギリの部分に力をかけ、アルミ缶を裂いていきます。変形するようで無理っぽければ、さらにキズをつけます。
【パーツの切り離し】

 回転式の缶オープナーを、通常の使用時とは90度傾けて、写真のようにセットします。
 別の角度から見ると、このようになります。
 飲み口の根元に、缶オープナーの刃が当たるように缶を保持しつつ、まっすぐに切り進めます。
 40mmの開口だと、こんなパーツに仕上がります。
 完成品です(というか、使い込んだ部品ですが)
【弱火パーツの製作】

 プルトップ部分を取り外すだけで、完成です。
10 【中火パーツの製作】

 強火パーツの開口は40mmとしましたが、開口を25mmにすると中火程度の炎となります。 
11  下段に弱火パーツ、中段に中火パーツ、上段に強火パーツを重ねて、開口部の違いを比較してみました。

 3段重ねになっているんだけど、見えないかなぁ〜っ。
12  というわけで、横に並べてみました。
 左から、強火パーツ、弱火パーツ、中火パーツ となります。
13 【極弱火パーツ】

 特にご紹介するようなモンでもないのですが、弱火パーツの開口部をふさぐような板状のものを用意すればいいです。写真では、手前右端の緑のプルトップの部品となっています。
 
 ちなみに、奥側左端は、開口部がない消火用です。
     

ここでの「こつ」

※1 【モンスターエナジー缶でご紹介
  ビルの135ml缶と同サイズのジュース缶類でもほぼ同サイズですが、わずかな隙間からアルコール燃料が漏洩すると、火力が抑えきれないような「気が」しているためです。実質上の問題はない、ハズ…。

※2 手前右端の緑のプルトップの部品
  プルトップの端っこ4mmほどを直角に折り上げており、ピンセットで摘まめるようにあります。
  火力調整としては、なにもこんなパーツを作らなくとも、なにがしかの障害物(石ころなど)を弱火パーツの上に置けば実現できます。 

※3 【奥側左端は、開口部がない消火用
  消火する際には、アルコールが沸騰していると容易には消えないこともありますが、ピンセットでこのパーツを摘まみ、幾度か上下に動かしていると、負圧により火炎を巻き込ませ、消すことができます。



--------- 目次 ---------

1. アルコールストーブのタイプ バリエーション
2. 当サイトで製作するアルコールストーブをばっさり比較
2-1. 五徳は不要
2-2. 本燃焼までの早さ
2-3. 火力調整が可能
2-4. 燃費の良い内炎式
2-5. 炎の形が際立っている
2-6. 材料調達コスト
2-7. アルコールの回収性
2-8. 絵柄が倒立していない
2-9. 尖った部分がないこと
3. アルコールストーブの作り方
3-1. 第1世代 ベーシックモデル 
3-2. 第2世代 毛細管現象を活用した高火力モデル )TETKの徒然なるまま
3-3. 第3世代 オリジナル1 「製作コスト削減モデル」
3-4. 第4世代 オリジナル2 「火力調整モデル(お勧め)」
4. 五徳の作り方
5. 第4世代用 火力調整金具の作り方
6. アルコールストーブ四方山話
6-1. カッティングのカッターの刃の進行方向
6-2. 内側パーツ(中込パーツ、隔壁パーツ)
6-3. 風防の検討、輻射熱の検討
6-4. 鍋敷き
6-5. アルコールストーブ本体、コッヘル、風防のスタッキング
6-6. アルコール運搬用ボトル
6-7. 着火具
7. さぁ、アルコールストーブを使ってクッキングしよう!
7-1. お湯を沸かして、カップヌードルタイム、コーヒータイム
7-2. さぁ、おなかが減ったぞ 炊飯だ!


 
 

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